【皮肉】電車は環境にいい? じゃあ運賃値上げしとくね。ガソリンは税下げとくよ。
2026年春、JR東日本が運賃を全面的に引き上げます。一方、政府はガソリン税の暫定部分(1Lあたり25円)を撤廃し、ガソリン代を事実上安くする方針です。
え……?
地球にやさしい公共交通が値上がりして、CO₂を排出する自動車は安くなる?
しかも、森林環境税という名目で、住民税に上乗せされた1,000円を私たちは毎年支払っているわけで――もしかしてこれも増税?
この国、環境守りたいのか守りたくないのか、よくわかりません。
「電車は高く、自動車は安く」──現実の交通政策の逆転現象
JR東日本は2026年3月、首都圏を中心に運賃を平均7.8%値上げします。学生定期は4.9%、通勤定期はなんと12%も上がります。
具体的には: - 山手線内の初乗り運賃:150円→160円 - 新宿~東京の通勤定期(1か月):11,880円→13,350円(約1,500円増) - 新宿~立川の学生定期(6か月):42,570円→44,660円(約2,100円増)
これは、「鉄道を持続可能にするため」だとJRは説明しています。設備更新、ホームドア、バリアフリー、少子化による利用減少……わかる。納得はできなくても、理解はできます。
その一方で、政府はガソリン税の暫定上乗せ(1Lあたり約25円)を、2025年末で廃止する方向です。これで給油1回あたり数百円、長距離運転なら千円単位の節約になります。
レギュラー40L給油の場合: - 現在:約6,400円 - 暫定税率廃止後:約5,400円(1,000円安く)
え、待って。
電車→値上げ 自動車→値下げ
これ、行動変容として完全に逆じゃないですか?
環境政策と言葉だけが先走る矛盾
この流れをシンプルに整理すると、こうなります:
| 項目 | 施策 | 効果 |
|---|---|---|
| 鉄道 | 運賃値上げ | 利用者の負担増、電車離れの恐れ |
| 自動車 | ガソリン税減税 | 車の利用促進、CO₂排出の増加リスク |
| 森林環境税 | 税金徴収 | 脱炭素の名目で全国民から徴収中 |
つまり、私たちは「環境のため」と言われて毎年1,000円の森林環境税を払わされながら、実際の制度設計では車が優遇され、電車が苦しくなる構図に巻き込まれている。
しかもこの構図、誰も「おかしい」とはっきり言いません。行政はそれぞれ別の理由を掲げて、独立して説明します。
でも、利用者視点で見ると、どうしてもこう見えてしまうのです。
「環境にいい電車のコストは上げて、環境に悪い車は応援。その差額で、森林を守るために税金を取り立てます。」
もはやこれは風刺ではなく、制度設計そのものがブラックジョークに近い。
誰の行動変容を求めているのか?
政府は「行動変容」「サステナブルな選択」などを掲げます。しかし、今回の施策のセットを見ると、私たちが選ばされるのはこうです。
- CO₂を出さない電車に乗れば、財布が痛む
- CO₂を出す車に乗れば、経済的に得をする
- でも環境は守らなきゃいけないので、税金は払ってね
こうして、「環境配慮行動」はコスト高、「環境破壊行動」はコスト低という逆インセンティブが生まれます。
一方、ヨーロッパでは公共交通への補助金を増やし、都市部での自動車利用を制限する方向に動いています。ドイツでは月9ユーロ(約1,400円)で全国の公共交通が乗り放題になる実験も行われました。
このままでは、「環境のために努力する人」ほど割を食う社会になります。
少なくとも、「おかしい」と思う感覚は正しい。このブログも、その小さな一歩です。
終わりに:皮肉でしか伝えられないことがある
環境を守るという大義。それを支えるはずの政策が、実際には「車社会に逆戻り」のメッセージになっている。それを正面から問いただすのが難しいなら、皮肉という形で疑問を投げかけるしかない。
電車を値上げしながら、ガソリン税を下げる国で、森林環境税を納めている私たちは、いったい何を守っているのだろう?
私たちの選択肢 - 環境にいいことをして、お金を失う - 環境に悪いことをして、お金を得る - 税金だけは、環境のために払い続ける
これが2026年の日本の現実です。
この記事が少しでも「おかしいな」と思うきっかけになれば幸いです。政策の矛盾に気づくことから、より良い未来への第一歩が始まるのかもしれません。