立地と基本情報
国道23号線と国道302号線の北東側にイオンモール大高があり、南大高駅と歩道橋で繋がっている。まさに交通の要所にこのイオンモールが立地している。
駐車場はメインが3,200台、西側に立体の臨時駐車場800台で、合計4,000台が収容可能だ。
アクセス道路の現状
南北を結ぶ国道23号線とJR線(南大高駅)の間に名古屋市996号線という片道1車線の一般道(以下、市道)があり、この道がメインの出入口になっている。
また、国道302号線から西側に進むと立体駐車場に侵入するルートもある(東方面からは侵入できない)。
渋滞の要因分析
混雑する要因を整理すると、国道302号線と市道がとにかく混むことだ。
国道302号線の状況
- 片道2車線
- 混雑度:1.04
- 昼の走行速度:12〜21km/h
市道の状況
数値で見る交通量と道路容量
3,200台の駐車場で平均滞在時間を90分とすると、1時間に2,000台が入出庫することになる。
一方、道路の処理能力は
計算上はちょうど良いが、全ての車がイオンモール利用者ではなく、通過するだけの車も多いため、計算上もかなり渋滞しそうな設計である。
臨時駐車場の問題点
西側の臨時駐車場には以下の課題がある
- 市道から見えない位置に建っており、直感的に行けない
- 少しでも歩くという行為がショッピングモールにはキツイ
- 土日祝のみの稼働
- 公式の案内図にも出庫ルートが書かれておらず、どうやって出るのかも分からない
消えた第3駐車場
歴史を紐解くと、第3駐車場もあったようだ。イオンモールから市道で南側に行き、302号線を超えた西側の今はビルが建っているエリアに200台駐車できた。
第3駐車場が廃止されたということは、おそらく当時はそこまでの駐車台数は不要だったのだろう。
問題点の整理
電車を使わない理由 この手の駅直結モールでは、車所有率が高いエリアで駐車料金も安いため、鉄道より車のメリットが上回り、電車を使うメリットが少ない。
道路状況
利用者側の対策
土日祝の場合
臨時駐車場を活用する。この臨時駐車場は、国道302号線の西側から進むと市道の手前に小さな小道から第二駐車場にアクセスできる。これが一番混まないだろう。
出庫ルートは公式も定められないほど選択肢があるので、スムーズに出られるだろう(生活道路ルートもあるので個人的には疑問符だが、否定もされていないようだ)。
平日の場合
立体駐車場側の出入口から出入りしよう。こちらは市道と干渉しないので比較的スムーズに入出庫できる。この出口から線路沿いに北方面に行き、駅のロータリーの目の前を通り過ぎて市道を北側に進むのもありだ。
とにかく、市道を使おうとするから混むので、これを使わないようにしよう!
運営者への提案
もし運営者がいらっしゃったら
臨時駐車場を常にオープンする 「この日は空いていないかも」という心理的ハードルを下げる効果がある
出庫ルートを明確にする 出庫ルートは地元との交渉でかなり難しいと思うが、それでもしてほしい
鉄道利用促進の限界 鉄道を使ってもらえればそれが一番だが、鉄道の運賃は運営者が設定できるわけでもなく、クーポンなどで鉄道料金を負担しても持続可能性はない。これ以上は望めないのではないか
まとめ
結論として、とにかく片道1車線の市道にほぼ依存しているのが渋滞の根本原因である。
4,000台の駐車場を支える道路インフラとして、片道1車線の市道では明らかに容量不足。利用者は市道を避けるルートを積極的に活用し、運営者は臨時駐車場の常時開放と案内の改善を図ることが現実的な解決策といえるだろう。